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18「田原のオヤジ」

  71年ごろから、ASF部室に神出鬼没するようになった男。おそらく当時、30代前半だったと思われる。じつは楽器商で、各大学のフォーク・サークルを巡回する営業活動の一環だったらしい。しかし、そんなそぶりは全く見せず、部員との雑談に終始。オベーションのアイデアを盗用したグラスファイバー製ボディのギター(生産国不明)を、「みんなで勝手に弾いてよ」とポンと置いていったりした。ジョージ・ハリスンが「バングラデシュ・コンサート」で弾いていたハープトーンのアコースティック・ギターを置いていったこともある(さすがにこれは、のちに返却を要請されたが…)。何人かはこの人物から輸入楽器を格安で購入したようだ。また、もうひとつの目的は麻雀相手を物色することにあったようで、目黒にあった田原邸に招かれる者が何人もいた。何かとお世話になった人でした。


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