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#13 ■1971.4~6  音楽性の多様化

  発足当初はアメリカのモダン・フォーク、日本語フォークのカバーなど、アコースティック・サウンドが主流だったASFだが、71年新入生の中から、本格的なロック・トリオ、Noisy Noy(山川豊、岡田光弘、中村裕)が誕生した。彼らのビートルズ風オリジナル曲はじつに魅力的で、当初囁かれた「フォークのクラブだからアコースティックに徹するべき」という意見は、徐々に立ち消えてゆく。


  またロック/ポップ曲をレパートリーに取り入れたり、オリジナル曲を試みたり、アコースティック・バンドにもエレキ・ベースが導入されたりと、ASF各バンドの演奏形態は徐々に形を変えていく。シングアウトのバッキングも徐々にエレキ・ギター、エレキ・ベース、ドラムスを加えながら電化していった。他方では、フォークの原点にさかのぼって、バンジョー、オートハープ、マンドリンなどを使用しながら、1930年代のストリング・バンド風な演奏をするグループも現われた。Bad Ridersはじめ、いくつかの初期バンドが解散し、新プロジェクトへと移行を始めたのもこの頃だった。


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