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#08 ■1971.3  春合宿

  春合宿は、705月の最初の 歓迎合宿と同じ、岩井の「前芝荘」で約1週間行われ た。前芝荘はさまざまな大学の音楽サークルがひんぱんに利用していたようで、この時には1階にホール 風のスペースを備えた「新館」が増築されていた。確か「体育館」らしき棟も出来ていたと思う。参加者はおよそ40名弱。創立 者の中村さん、有若さんの合宿参加は、これが最後になった。慌しかったASF発足の1年目を終 え、のんびりムードに満ちたなごやかな合宿だったという記憶が残っている。最終日の「発表会」は、新館のホールにて。

  シングアウ ト”が始動したのもこの春合宿だった。合宿参加者は40名程度と多 くはないが、それを3組に分割 し、それぞれ"A" "B" "C"と名づけ て、部員をランダムに均等数分配した(それぞれ、もっと気の利いたグループ名をつければよかったと、今にして思うが…)。これはいいアイデアだったと思 う。たとえば"A"が歌うとき は、"B""C"が聴き手に 回るわけで、それぞれの組が趣向を凝らし、いい意味での演出や対抗意識が芽生えたからだ。バンド活動とは別個のユニットが生まれることによって、もうひと つの楽しみを分かち合う仲間が増えたということでもある。

  とはいえ、 この時点でのシングアウトはまだ本格的なものでなく、課外活動といったニュアンスの強い発表会用の楽しい“演し物”だった。これがASFシングアウ トの
“事始め”である。








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